貴方もゲームのクリエイターになりませんか?
みたいな書き方でテスターやデバッガーを求めているところがあります。
はっきり言いますが、テスターやデバッガーはクリエイターではありません。
ゲームの媒体によっては「スタッフロールに名前が載ります」みたいな謳い文句のところもあります。
だからどうしたって感じです。
グラフィッカーやプログラマーの名前だってユーザーからはほとんど注目されないのに、テスターの名前なんて誰も見ませんよ。
テスターやデバッガーの仕事は誰にでもできます。
実際、グラフィッカーやプログラマーが一時的に助っ人としてテスターみたいなことをやらされることがあります。
ただ、現実はそんな時間的余裕もないので、テストを専門で行うテスターという人種を雇っているだけに過ぎません。
スキルはないけどゲーム業界に入りたいという方はプランナーを目指しましょう
「自分はCGも書けないしプログラムも出来ない……でもゲーム作りに関わりたいんだ!」という方もいるでしょう。
それなら最初からプランナー枠で入った方がいいです。
もちろんテスターもテスト業務をやりながら企画書を作ってそれを上層部に出すことはできますし、それが上の人の目にとまることだってあります。
でもプランナー枠なら最初からそういう立場で開始できます。
上層部との距離もテスターよりは近いですし、企画などの話もより目につきやすくなるでしょう。
テスターから上の地位にいけることもありますが、基本的にはテスターを管理するような役目になるのがほとんどです。
テスターからクリエイターになろうとするのは明らかに寄り道です。
プランナーもバイトで募集が行われていますし、未経験でも問題ないところが多いので比較的入り込みやすい職種だと言えます。
(テスターよりはPCスキル等が求められます)
テスターについてもう少し詳しく
テスターとして入社すると、会社にいる間の時間はすべてテスト作業につぎ込むことになります。
テスターは正直言ってなんのスキルも身につきません。
テストしているゲームには詳しくなるかもしれませんが、そのゲームだっていつかは終わります。
つまり潰しがききません。
もちろん再びテスターをやりたいのなら、テスターをしていたという実績はあって損はありません。テスターという人種が必要とされているのは確かですからね。
ですが、クリエイターになりたいからという理由でテスターになるのはやめておきましょう。
クリエイターになりたいからと言ってテスターになるのは、パン屋になりたいからと言ってヤマザキのパン工場で働くようなものです。
近いところにいるように見えますが、実態はまったく違います。
食品工場などで働くのと同じで、テスターは数あるバイトの中の一つくらいに考えましょう。
ベルトコンベア上に流れてくる商品の中で不具合のあるものを取り除くように、ゲーム上のデータの中で不具合のある箇所を取り除くのがテスターです。(たまに仕様でそのまま通されることもありますが)
以前の記事のように私は耐えられませんでしたが、同じことを繰り返すことが苦にならないなら、そこまで悪い仕事でもありません。
仕事は座ってできますし、時給も会社によってはそれなりの額になります。
パソコンやスマホの扱いに慣れてさえいれば、他には大したスキルもいりませんし。
エクセルとかが最低限使えればなお良い、といったところですね。
まあ私は二度とやりたいとは思いませんが。
やはり、開発側とテスター側では見えない壁を感じます。
(プランナーは開発側です)
もちろんテスターがほとんどバイトだということもありますけども。
それにテスターって不具合とかを見つける最後の砦じゃないですか。
そこで見つけられなかった時、公開後にバグの存在が発覚すると気まずいんですよね。
開発側の声無き声が聞こえるんですよ。
「お前ら何やってんの?」という。
9999個のバグを見つけても称賛されず、見逃したたった1つのバグで糾弾される。
それがテスターという職種なのです。