こちらの記事でコバヤシさんがおっしゃられている通り、情報過多の時代にゲームをすることは大変だなと思います。
私もゲームは攻略情報を見ないほうが楽しめると思っていますので、実際に遊ぶ際にも可能な限り情報をシャットアウトしてプレイしています。
私の実体験をもとに語る
以下、私の実体験をもとに、ゲームの攻略情報を見ずに遊ぶことの面白さを記事に書きたいと思います。
昔のゲームばかりなので多少はうろ覚えの部分もありますが、そこはご容赦ください。大筋は間違ってないはずなので。
FF7(ファイナルファンタジー7)
まずはファイナルファンタジーシリーズ、FF7の話からいきましょう。ハードは初代プレイステーションです。
FF7にはユフィというキャラクターがいます。
でかい手裏剣を持った忍者っぽい女の子です。
私はこのユフィを仲間にせずにゲームをクリアしました。
「はあ?」
と思われるかもしれません。なにしろ普通にゲーム雑誌にも紹介されていた、メインっぽいキャラクターでしたからね。
冒険をしている最中に小さな島のような場所を訪れ、そこにあった小屋の扉をノックしたのですが、そこに住んでいたらしきユフィっぽいキャラから、
「今は忙しい!」
みたいな返事が扉ごしに返ってきました。顔すら見せてくれません。
ここで私は、
「そうか。じゃあまた後で来よう」
と思ってその小さな島から立ち去りました。
私とユフィとの関係はそれっきりです。
このあとゲーム内に彼女が登場することは一切ありませんでした。
普通の人はユフィをパーティーメンバーに加えてクリアするわけで、つまりユフィとのイベントもたくさんあるゲームを楽しめたのでしょう。
確かに私はユフィを仲間にしてゲームを楽しむことはできませんでした。
でもその代わりに、私はユフィを仲間にせずにゲームをプレイするという楽しみかたをしたのです。
これは攻略情報を見ていたら決してすることのできない贅沢なプレイ。
まあぶっちゃけ私はティファ派だったので、ユフィがいなくてもそこまで気にはなりませんでした。ええ、今でも気にしてませんとも。
過去の記事で書いているように、FF6だとシャドーは帰ってこないし、シドは還ってこないし、今回のユフィの件といい、なんか私とFFシリーズって相性が悪い気がしています。
ロマンシング サ・ガ3
続いてまたしてもスクエアのゲーム。今度はロマンシング サ・ガ3についてです。私がプレイしたのはもちろんスーファミ版です。
たしか主人公はユリアンを選んだのですが、ゲームを開始して少し経った頃、アルジャーノンとかいうネズミの大群が湧いている洞窟に入ることになりました。
なお、洞窟は入った後、その入口がそのボスによって封鎖されているかなにかで脱出できない状態だったはずです。
あとで知ったのですが、どうやらこのアルジャーノンとかいう敵は普通には倒せない相手だったようなのです。負けることでイベントが発生するタイプの。つまりキングレオです。
私もこのアルジャーノンに挑み、戦っているうちに敗北を覚悟したのですが、そこで大人しく負けておけばいいものを、たぶんリセットボタンを押したのだと思います。
時間はボスに挑む前に戻ってしまいました。
「現状では勝てる気がしない……」
そして私が考えたことは自分たちパーティーメンバーの強化でした。
町には戻れませんし、洞窟の中なのでもちろん宿屋とかもありません。
どうやったのかまったく覚えていないのですが、ひたすらに敵と戦ってパーティーメンバーを強化しました。数時間とかではなくてリアルの数日単位でです。
勝てそうな敵にだけひたすら挑んだのでしょうかね? 逃げたら雑魚敵はどんどん強化されていくだけですし。
そしてメンバーを鍛えたおかげか、ついにあのアルジャーノンに勝利する日がきました。
実力でやっつけたのです。
が、しかし。
何も起きません。
ボスを倒したというのにイベントは発生しないし、村人からの感謝の言葉なんてものもありません。
まさにアルジャーノンというネズミの災害がなかったかのように、誰も話題にしません。
久しぶりに出た外の世界では時間だけが過ぎ去っていました。
私はなんのためにずっと洞窟に引きこもり、ネズミの大群と戦ったのでしょうか。
私のロマンシングサガ3の序盤から中盤にかけての記憶は、楽しいイベントもなにもなく、暗いジメジメとした洞窟でただただ敵と戦い続けたことだけです。まさにリアルダンジョンマスターです。
ニコ動などで暇つぶしにロマサガ3のゲーム動画を見ると、私の知らないイベントでいっぱいです。みんな洞窟に引きこもったりせずに楽しい青春時代を過ごしたみたいです。
ですがやはりこれも攻略情報を見なかったからこそ。
あんなギリギリのゲーム人生はなかなかおくれるものではありません。
そういえばロマサガ3では手塩にかけて育てていたあるキャラが終盤にイベントでいなくなり、戦力が大幅にダウンするという憂き目にもあいました。
なにしろリヴァイヴァとかを覚えさせていたのがそのキャラだけでしたからね。死活問題です。
慌てて代理のメンバーを育て、なんとかゲームのクリアだけはできたと記憶しています。
バイオハザード2
次のゲームはカプコンから出たバイオハザード2です。ハードは初代プレイステーションです。
レオン、もしくはクレアというキャラクターを使ってゾンビなどを倒していき、ラクーンシティから脱出することが目的です。別々に行動しますが、二人の時間はほぼ同時に動いている……といった感じの設定です。
私ははじめてプレイする際にレオンを選択しました。
序盤は順調に進んでいったものの、ある時とても強力な敵が立ちふさがりました。巨大なワニです。
出てきた瞬間「あっこれマジやばい。死ぬ」って思うくらいでかいやつです。実際、私のレオンもあっさり殺されました。何回か試しに再チャレンジしてもダメでした。
そこで私は手に入れているすべての武器から強力なやつを吟味し、回復アイテムも可能な限り携帯しました。全てのアイテムを使ってでも勝利する覚悟です。
勝つために必死で戦略を練り、
「ワニの前面に立つと体当たりしてくるけどあれをくらうと瀕死になる。ならば直線上に立たずに曲がり角があるところでワニの突進を待ち受け、立ち止まったワニが転回する際に全力斉射だ。これを何度か繰り返し、最後は袋小路でひたすらに撃ちまくる!」
みたいなことを実施した結果、ようやっとワニの撃退に成功しました。
ワニ以外にはそこまで大した敵もおらず、私はやがてレオンルートをクリアしました。なお、ラスボスよりワニのほうがよっぽど強かったです。
裏のクレアルートをプレイ中、生きていたワニがふたたび襲い掛かってきましたが、レオンルートの経験がいきたのか、同じような戦い方で無事にワニを追い払うことができました。
なお、先にクレアルートをクリアしたあとにレオンルートを遊ぶと展開が変わるとかの理由で、もう一度両ルートをプレイしました。
もちろんワニとも戦うことになりますが、もはやあのワニは私にとって強敵ではありませんでした。
そしてしばらくたったころ、ファミレスで友人たちとの会話中にこのワニについての話題が出たのですが、
私「あのワニって強いよねー」
友人たち「そうそう。あのスイッチに気付かなかったらたぶんクリアできてないわw」
私「……は?」
スイッチ……? なんのこと……?
友人たちに確認すると、どうやらあそこにはワニが出てきた後に起動できるようになるスイッチがあり、それを押すとボンベみたいなのが転がり、そのボンベを利用することによってワニを一撃で倒すことができるとのこと。
そのことを聞いた私はもちろん実際にゲームを起動し、言われた通りにやってみました。
するとどうでしょう。
あんなに苦戦したワニの頭がハンドガン一発で吹き飛びました。
もちろん死んでいるのでクレアルートをプレイした際も出てきません。ワニの死体はそのままそこにありました。
私の苦労はいったい何だったのでしょうか。
一時期、友人たちから「なんでスイッチに気付かないんだよw」とさんざんネタにされました。
後から振り返ってみると分かるのですが、ワニが出現した時に気が動転してしまってスイッチの存在を忘れてしまったのだと思います。
たしかワニが出てくる前は、スイッチは光っているけどもそこを調べても特に反応がないみたいな答えが返ってくるはずです。ワニが出てきた後は緊急事態が発生したからスイッチを起動できる、とかそんな感じだったはず。
そして実力でワニを倒せたから、もうスイッチのことを思い出す機会もなかったのでしょう。
そういえばバイオ2を初回プレイした時は、一部の武器やアイテムをあえて取らず、
「これはクレアの分だ」
と考えてその場に残したりもしていました。
同じ舞台で戦っている設定上、レオンとクレアの二人で武器やアイテムを分け合うのだと思っていたので。
実際はそんなことはなく、レオンルートで取らなかった武器がクレアルートで出てくることはありませんでした。そのおかげで私のレオンルートラスボス戦のメイン武器はショットガンでした……。
でもでも、これもまた攻略情報を見なかったことのご褒美なのです。
普通にクリアを目指している時に、ワニを四回も自力で倒すような無駄なことをやっちゃった人が、いったい日本にどれだけいるでしょうか。いや、おそらくほとんどいません。
その貴重な体験こそが、私が攻略を見ないで遊ぶことにより得たものなのです。
これからもこのスタンスは変えたくない
もちろん今でも私はゲーム攻略情報を見ずにプレイしています。前情報なんかも可能な限り目に入らないようにします。
最近 Nintendo Switch のファイアーエムブレム風花雪月をクリアしましたが、もちろんまったく情報を知らずに遊びました。
おかげであの人がああいう行動を起こすこととかも含め、すべて驚きの展開で楽しめました。
なお、私がゲームで遊ぶ際にまったく情報を検索しないのかというとそんなことはありません。
例えば風花雪月で言うと「レア様を攻略したいんだけど、そもそもどのルートならいけるのかなー」みたいな感じでチラっとチェックしたりはします。
もう一通りのルートはクリアしていたため、さすがに無駄足は避けたかったのです。レア様は特殊な立ち位置にいるキャラクターなので、進むルート次第ではクリアできなさそうに思えましたし。
もちろん余計な情報やイベントCGなどは極力目に入らないように検索しました。
女神の塔イベントは発生しないし途中で不安になりながらも、おかげでなんとかレア様もクリアできました。
今はゼルダの伝説ブレスオブワイルドをやっています。
日々新しい発見の連続です。
蜂の巣にちょっかいをかけて蜂の大群に追いかけられた時、焚き火が目に入ったのですが、
「ひょっとすると焚き火でブロックしたら追ってこないんじゃね?」
というアイディアを思いつき、実行してまさしく蜂たちが逃げていくと、
「俺すげぇぇぇえええ!」
ってなります。
こういうのはやはり情報を知らない状態でしか味わえない。
もちろん馬鹿みたいな失敗もたくさんやっています。
とあるキャラが「最近はホタルも見れなくてさびしい……」みたいなことを言っていたので、キャラクターの目の前でホタルを5匹解放したら何もイベントが起きなくてホタルにまとめて逃げられたとか。
ホタルは捕まえるのが大変だということを本当に理解しているのでしょうかこのキャラは?(八つ当たり)
とまあ、こんな感じです。さんざんな目にもあっていますが、それも含めてゲームを楽しんでいるのです。
情報を見ずにプレイすることの面白さがわかっていただけたでしょうか?
私はこれからも可能な限り、前情報も攻略情報も見ないようにしてゲームをプレイしていきたいと思います!
……。
…………。
あー。
私も一度はユフィちゃんと一緒に冒険したかったなー。
おしまい。